朝焼けのジレンマ

朝焼けのジレンマ

連日車の中で寝ていると朝焼けが気持ちよいのだ。
すぐそこのファミマへ行って外を眺めながらモーニングカフェオレしようか。もう少し寝てみようか。
朝焼けのジレンマなのだ。
例えば毎日外にテントを張り寝泊まりしていたら、意外と連日の朝焼けはお目にかかれない。心地よいと寝過ごす可能性が出てくるからだ。
車ならではの、朝焼けなのだ。
次第に青くてきれいな空が出てきて、鳥がいつになくチュンチュン言い始める。
風の音は聞こえ風圧で車が少しばかり揺れるが、寒くはない。窓付きの鉄板で囲まれればそれは寒くはない。
朝起きたら目の前全てに自然があるのだ。
そこが車中泊最大の見どころなのである。たぶん。
近所の奥様たちは、きっと僕が家に入れてもらえないのだろう思っているかもしれないが、たった1週間の間だけ。そんなことは気にしなくていいのだ。
また1週間後にはすっかり忘れているだろうし、変わった人が住んでいるとはもうすでに思われているだろう。
気にしないどころか、気にならないのだ。
元気よく挨拶だけしておけばいい。おはようございます。
わりと早めに寝て、朝早めの時間を楽しむのが楽しみで仕方がない。連泊プランも素晴らしいものになった。
満足度が高いため
お腹が減ってくるが、お腹が減ったままでもご機嫌で有意義に過ごせているのだ。
ただ一つ。この朝焼けを楽しむのか。もう少し寝てみようか。ここだけは少しばかり考えてしまう。
朝焼けのジレンマなのだ。